現代バスクを知るための60章【第2版】
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明石書店のこのシリーズは定評があります。地理・歴史・文化・最新状況まで様々な観点からバスクを知ることができる充実の書。
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(出版社による紹介文)
スペインとフランスにまたがるバスク地方。独特の言語や文化が注目されてきたが、独立を求めた武装組織の解散もあり、飲食(ガストロノミー)、観光、イノベーションなど多方面でのグローバルな存在感を近年急速に高めている。初版以後の重要事象を増補し、情報更新を図った改訂版。
【目次】
第2版刊行にあたって
はじめに(初版)[抜粋]
バスク地方略図
バスク語の語のカタカナ表記に関するガイド
Ⅰ 土地・ひと・ことば
第1章 バスク地方とは――空間領域の問題
第2章 バスク人とは――その起源と自己定義
第3章 バスク語とは――系統不明の謎の言語
第4章 バスクの「家」――家屋の名前・名字・個人名
第5章 山バスク――バセリを中心とする小宇宙
第6章 海バスク――異質な外界との門戸
第7章 バスク的でないバスク地方――分水嶺の南側と飛び地
【コラム1】バスク語を学ぶには
【コラム2】バスク地方の主要都市
Ⅱ 移ろいゆくものと留まるもの
第8章 歴史舞台への登場――ローマ化とキリスト教化
第9章 フエロ体制――旧体制下のバスク地方
第10章 近代化の足音――経済活動の発展と社会的反目
第11章 民族・階級・国家――民族主義・社会主義・国家主義
第12章 抑圧・加担と忍従・抵抗――フランコ独裁下のバスク地方
第13章 グローバルな人の移動――在外同胞と流入者
第14章 日本とバスクとの関わり――端緒としてのカトリックと柔術
【コラム3】世界史の中の「バスク人」
【コラム4】バスク地方の世界遺産
【コラム5】ゲルニカ
【コラム6】内戦の記憶――英国に渡ったバスク学童
Ⅲ 「バスク地方」の形成と再編
第15章 「バスク地方」の形成――領域性の拡大か拡散か
第16章 バスク州――領域・自治権・県制
第17章 バスク・ナショナリズムの行方――その多様化と和平の模索
第18章 ナファロア州――異例の成立過程と更改された特権体制
第19章 錯綜し席巻する「ナバリスモ」――スペインの淵源かバスクの源郷か
第20章 歴史の重み――2種類のderechos históricos
第21章 経済協約と経済協定――高度な財政上の自治
第22章 フランス領バスク地方――変革の兆しか
第23章 バスク・ディアスポラの現在――時間的・空間的隔たりとの向き合い方
【コラム7】アルゼンチンの「バスクの家」
Ⅳ われわれ意識をつくる
第24章 記念日――「祖国バスクの日」と「バスク州の日」
第25章 イクリニャ――民族旗か州旗か
第26章 バスク民族の歌――歌曲の政治性
第27章 バスク語の「正常化」――言語政策と言語権
第28章 バスク語教育の現状――存続・教育から普及へ
第29章 現代スペイン・バスク社会におけるカトリック教会――暴力と分断をこえて
第30章 身体性とバスク・アイデンティティ――伝統スポーツの技法
第31章 バスク・アイデンティティの復興――「記憶」の継承と再生の「場」
第32章 変容するバスク・アイデンティティ――バスク地方辺境域とグローバル都市
【コラム8】シンボルと表象
【コラム9】国際バスク語の日とバスク・ディアスポラの日
【コラム10】コリカ
Ⅴ きずなとしがらみの間
第33章 伝説・伝承――昼と夜、大地と精霊
第34章 歳時記・年中行事――四季と人びとの営み
第35章 伝統的な習俗――古きをたずねる
第36章 諺・格言――古いことばは賢いことば
第37章 口承文芸――時空を越えて、ひとからひとへ
第38章 ベルチョラリツァ――ことばとメロディの職人芸
第39章 力比べ・技競い――労働からスポーツへ
第40章 食文化――バスクの日常の食卓
第41章 バスク女性――伝統社会の神話を乗り越えて
【コラム11】民族衣装
【コラム12】バスク地方の被差別民
【コラム13】エルカルテ・ガストロノミコとはしご酒
【コラム14】牧羊とチーズ製造
Ⅵ 古くて新しいもの
第42章 「グッゲンハイム効果」――美術館誘致による都市再生という投機
第43章 対外活動――国家を介さないディプロマシー
第44章 バスク語環境の近代化――古くて新しい言語へ
第45章 バスク語文学の新たな地平――話しことばから書きことばの芸術へ
第46章 リテラシーとメディア――バスク語による情報の授受
第47章 現代の「バスク音楽」事情――「エス・ドク・アマイル」以降
第48章 現代バスク・アート――オテイサとチリダ
第49章 バスク伝統スポーツのプロ化――ピロタの場合
第50章 助け合いの精神――モンドラゴン協同組合
第51章 新バスク料理とガストロノミー産業――バスク・ガストロノミーの功績
【コラム15】バスク地方の博物館・美術館・文書館
【コラム16】バスク語文学の翻訳
Ⅶ 分断から共生へ
第52章 人口動態の変化――多様化する社会構成員と共生社会
第53章 観光振興とオーバー・ツーリズム――日常生活の質の確保をめぐって
第54章 ジェンダー平等と伝統文化――女人禁制の伝統祭をめぐる確執
第55章 現代スペイン・バスク社会における宗教性――宗教的心性と宗教教育のゆくえ
第56章 研究開発イノベーション――持続可能な社会への道のり
第57章 ICTとバスク語文化――サイバー空間と現実空間
第58章 地産地消と地域呼称――地域のブランディング
第59章 社会的経済――労働から協働へ
第60章 自決権を問い直す――2010年代以降のバスク州の動向
【コラム17】地域通貨エウスコの挑戦
【コラム18】ローカル・コモンズとしての共有地
バスクについてさらに知りたい人のための情報源
略号一覧
地名対照表
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四六判 ソフトカバー 408ページ
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