
他者の苦痛へのまなざし | スーザン・ソンタグ
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現代における写真=映像の有効性を真摯に追究した〈写真論〉
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(出版元による紹介)
現代社会における際だった特徴は、世界中で起こっている悲惨事を目にする機会が無数に存在するということである。戦争やテロなど、残虐な行為を撮った映像はテレビやコンピューターの画面を通して日常茶飯事となった。しかし、それらを見る人々の現実認識はそうしたイメージの連続によってよい方向へ、例えば、戦争反対の方向へと変化するだろうか?
本書は、戦争の現実を歪曲するメディアや紛争を表面的にしか判断しない専門家への鋭い批判であると同時に、現代における写真=映像の有効性を真摯に追究した最新の〈写真論〉でもある。自らの戦場体験を踏まえながら論を進めるなかで、ソンタグは、ゴヤの「戦争の惨禍」からヴァージニア・ウルフ、クリミア戦争からナチの強制収容所やイスラエルとパレスチナ、そして2001年9月11日のテロまでを呼び出し、写真のもつ価値と限界を検証してゆく。さらに本書は戦争やテロと人間の本質、同情の意味と限界、さらに良心の責務に関しても熟考をわれわれに迫る、きわめて現代的な一冊である。
【目次】
1 1938年6月、ヴァージニア・ウルフの『三ギニー』が世に出た。このなかでウルフは、
2 どこかの国で起こっている惨禍の見物人であることは、典型的な現代の経験であって、
3 苦しみを容認せず、苦しみに抵抗することは、何を意味するのか。
4 死の瞬間を捉え、それをいつまでも記憶にとどめさせることはカメラのみができること
5 現代の期待と現代の倫理的感情の中核には、戦争は止められないものであるにせよ、
6 人はきわめて残忍な行為や犯罪を記録した写真を見る義務を感じることができる。
7 写真のインパクトについて、今や常套句となりつつある、二つの広く流布した思想を
8 これは地獄だと言うことは、
9 或る写真、例えば1943年にワルシャワのゲットーで、両手を挙げて
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四六判 ハードカバー 168ページ
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