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『新装版 亡命ロシア料理』ピョートル・ワイリ、アレクサンドル・ゲニス

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「鶏肉のかたまりとタマネギを1滴の水も入れず1時間半煮込むだけ」という料理、その名も「帰れ、鶏肉へ!」が2021年にTwitterで話題になった本書。20世紀後半にソビエト時代のロシアから米国へ亡命した二人のロシア人が綴るエッセイとレシピ。1996年初版から2014年の新装版刊行を経て長く読まれる、ユーモアと皮肉と知性に満ちた名著。

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(出版社による紹介文)

アメリカとロシア、二つの文化の狭間に身を置いた亡命者のノスタルジアが、極度に政治化されたこの20世紀末に、イデオロギーを潜り抜け、食という人間の本音の視点から綴らせた料理エッセイ、機知に溢れた文明批評。(別丁レシピ付)

いま、料理は世界で最も普及した趣味となっている。ひょっとしたら、それは今日、どのような知的活動の分野においても、しっかりした基盤があまりにもわずかしか残っていないせいかもしれない。……いい料理とは、不定形の自然力に対する体系の闘いである。おたまを持って鍋の前に立つとき、自分が世界の無秩序と闘う兵士の一人だという考えに熱くなれ。料理はある意味では最前線なのだ。………… (本文より)

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四六判 ハードカバー 232ページ

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