
『北京での出会い もうひとりのオーレリア』ジャン・フランソワ・ビレテール 著 笠間直穂子 訳
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著者はスイス出身の中国古典思想の研究者。北京留学時代に現地の医師、崔文(ツイウェン)と結婚。半世紀近く連れ添ったのち、2012年に不意に妻がこの世を去る。そののち、伴侶を喪失した感情を綴った『もうひとつのオーレリア』と、若き二人の恋を物語る『北京での出会い』の二作が生まれた。
訳者がスイス留学時代に原書を手に取り、「一瞬で引き込まれ」たという二つの作品を、一冊に収めたのが本書。
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「数か月前、わたしは妻の文(ウェン)を失った。それからいままでに感じたことをすべて報告しようとするのは空しいことだが、しかしこの波乱の時期に考察したいくつかのことをまとめておけば、わたしもまた有用な仕事を残せるかもしれない。これらの考察は、特段、わたし自身や文(ウェン)自身に関わるものではない。広い視野に立つなら、このような激動は豊かな教えをはらんでいる。わたしたちがなにによって成り立っているかを知らせてくれるのだ。」(『もうひとりのオーレリア』)
「出会ったのは半世紀前だった。今日まで語らずにきたのは、どう取りかかればいいかわからなかったからだ。わたしの人生にかくも深く刻まれた出来事の痕跡を残すため、いまからこの出会いについて語る。わたしの記憶には欠けているところがある。当時はまったくメモを取らなかったし、そのわけは読めばわかるが、かえってよかったのかもしれない。過去というものは、大部分を切り落とす必要があり、そうしてこそ本質が露わになる。」(『北京での出会い』)
中国古典思想の碩学が、不意に伴侶を喪失した感情の激流を日々書き留めた『もうひとりのオーレリア』と、若き二人の恋をはじめて物語る『北京での出会い』。分かちがたい両者から成る奇跡のような書物。
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四六判 ハードカバー 232ページ
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